時給900円でレジ打ちのアルバイトをしていた頃。
友人に誘われてキャッシュフローゲームというのに参加したことがあります。

 

キャッシュフローゲームとは『金持ち父さん、貧乏父さん』という本で知られる
ロバート・キヨサキが発案したボードゲームで
人生ゲームやモノポリーのような感覚で遊びながら
お金や時間に縛られない不労所得を得るプロセスをボードの上で体感できます。

 

 

基本的なルールは人生ゲームと大差ありませんが
違いがあるとすればゴールの目的ですね。

 

人生ゲームは「思い描く幸せの形を作れればOK」というゲームです。
例えば結婚する、子供を授かる、マイホームを手に入れるなど。

 

一方キャッシュフローゲームは『不労収入で暮らす』ことがゴールになってます。

 

結婚してようが子供がいようがマイホームを持っていようが
資産より負債が上回っていたら負けです。
(なんとまぁ、シビアなゲームよ…)

 

手持ちの資金で資産を購入していき、月の資産額が負債額を上回れば
『金持ち父さんゾーン』というパラダイスステージに辿り着けて、それがゴールです。

 

そして金持ち父さんになることを夢見る人達が都内某所に集まり
そのキャッシュフローゲームで遊ぶ集会があるんだそうな。

 

友人は僕をそこに招待したいとのことでした。

 

彼は脱サラして自由な起業家を夢見て活動中でした。

 

「俺は自由な金持ち父さんになりたいと思ってるんだ」

「サラリーマンみたいに頑張りが還元されない生き方はバカげてる」

「たった一度の人生、会社のためじゃなく自分のために生きるべきだ」

「雇われる以外の選択肢を得た方が人生は輝くんだ」

 

彼は、自由への熱い思いを徒然と語ってくれました。
僕も同じような価値観なので共感せずにはいられません。

 

当時の僕は時給900円のアルバイト店員。
たった一度の人生が家と職場の往復だけで過ぎていくことを憂いていました。

 

毎朝決まった時間に起きて、決まった場所へ向かって、
決まった髪型で、決まった服装で、決まった台詞だけを喋る毎日。

 

経済的な豊かさはなく、時間の自由もない。
仕事して、喰って、排泄して寝るだけの家畜のような日々。

 

当時の僕は『自由になりたい』という感情が爆発寸前になっていましたが
その具体的方法の発見には至っていなかったので、これは良い機会だと思いました。

 

後日、待ち合わせをして会場に向かうと
『金持ち父さんに近い状態にある人物』という講師が待ち構えていました。

 

そして、将来的に金持ち父さんになる事を夢見ているという若者が
5~10人ぐらい集まって談笑していました。

 

見た目はごく普通の学生、サラリーマン風な人達で
僕のように初めて参加する人もいれば、常連で慣れた感じの人もいます。

 

ただ彼らは自分達がどういうビジネスを行おうとしてるのかを一切明かさず
具体的に何を目指していて、何を行っているのかが不透明でした。

 

「●●さんは、既に金持ち父さんに近い存在なんだよ!」
「おぉぉーー!(と感心する一同)」

 

何をやってるか解らない人に対し無邪気に関心する彼らを見て
僕は得体の知れない恐ろしさを感じました。

 

 

何はともあれ、いよいよサイコロを振ってゲームがスタートです。
ゲームということもあり、僕は借金上等で適当に物件を買い漁りました。

 

例えば5,000万円の賃貸マンションを投資用に購入したり
レストランを買収してオーナーになったりしました。
(※注 ゲームの中での話です)

 

その度に講師の人に「その物件を買った意図は何かな?」と尋ねられました。

 

僕が「なんとなくです!」と答えると「なんとなくは駄目だよ(笑」とやんわり諭されました。
(ゲームではなく現実の世界だったら僕は即行で爆死していることでしょう)

 

結局、僕の順位はドンケツでした。
無計画で幸せになれるほど人生甘くはないみたいです。

 

なんだかんだ、ワイワイ楽しい時間を過ごすことができましたが
「資産を買うって非現実的過ぎて実感湧かないな~」と思ったのが本音です。

 

 

ゲームだったら5,000万円の物件だろうと2億のビルだろうと一瞬で買えます。

借金だらけて首が回らなくなっても痛くも痒くもありません。
都合が悪くなったらゲームを終了してリスタートすればいいだけです。

 

でも、現実となるとそうはいきませんね。

当時の僕のような貧乏人が5,000万円の投資なんかしたら
リターンを得る前に餓死して首を吊る結果になるかもしれません。

 

ゼロから始める脱サラ不労生活の中でも紹介している僕の友人は
3億円の不動産投資により億万長者になりましたが
リターンが得られると解っていても3億の投資を真似するのはハードルが高いです。
(彼の奥さんは3億の借金を背負った瞬間、クラクラしたと言ってました)

 

当時の僕にとってキャッシュフローゲームは
「まぁ、そういう生き方もあるんだな」ぐらいの感想しか抱けないものでした。

 

所詮はボード上でのこと。

僕にとってキャッシュフローゲームのように資産構築をすることは
ドラゴンボールのかめはめ波の習得しようとすることと同じでした。

 

「できたらいいな」とは思うけど本気で実現できるとは思えない状態です。

 

 

まぁそうは言っても、キャッシュフローゲームに参加した1年後には
僕はいわゆる『金持ち父さん』と言われる側の立場になっていました。

(※)金持ち父さん=不労所得収入により働かずに生きる人

 

例えば以前、九州地方に旅行に行った際、
10日ほど遊び回っている間に発生していた収入は約50万円ほど。

 

長崎の中華料理屋で16,000円のフカヒレスープを食べてる間に
5、6万円の自動収入が発生していたのですが

ロバート・キヨサキが言う『負債を資産が上回る状態』とは
こういうことなのだろうと今なら解ります。

 

ちなみにこれがそのフカヒレスープ。
美味しかったけど、量が多すぎて一人、二人で飲むのはきつい。

 

自分で言うと嫌な感じになりますが
僕は多分、あの日ゲームに参加した誰よりも早く
現実のキャッシュフローゲームのゴールに辿り着いたと思います。

 

でもそれは僕に特殊な才能があったからではなく
大きなリスクを背負って勝負したからでもありません。

 

僕に才能が無いのはキャッシュフローゲームで明らかになっていたし
大きなリスクを背負って資産構築しようとしていたら今頃死んでいたでしょう。

 

僕が1年という短期間で不労収入の仕組みを構築できた理由は
逆に『リスクが低い方法』で資産構築したからです。

 

金持ち父さん、貧乏父さんの本が日本で出版されたのは2000年ですが
それから10数年経ち、時代は大きく変化しました。

 

近年では膨大な資金リスクを背負わずとも
不労所得の仕組みを保有する術がゴロゴロ転がってますので
資産構築のために不動産や株を買うのは賢い選択とは言えません。

 

例えばネット上で資産構築すれば
1億円のタワーマンションの賃貸収入を遥かに上回る不労収入を
月額1万円以下で持つことだって可能です。
(僕が初めて月収100万円を超えた時の経費は6,000円です)

 

早い人なら、半年~1年で資産構築することもできるでしょう。

 

 

僕のように20代で会社に雇われるのを辞めて
不労収入を得てリタイアする個人は近年増え続けてます。

 

未来学者のリンダ・グラットンの著書『ワーク・シフト』の中でも
これからは雇われない個人が増えていく未来が予測されていますね。

 

当時は、不労収入で喰ってく世界は異世界だと思ってましたし
僕には生涯無関係なことだと思っていました。

 

でも時代の変化によって、異世界は案外身近になってるみたいです。

 

PS.

調べてみたところ、キャッシュフローゲームに参加した人に対し
ネットワークビジネスの勧誘が行われることもあるみたいですね。

 

僕が感じた得体の知れない恐怖感の根源はそれかもしれません。