時給900円で毎日レジ打ち労働に汗を流していた頃。
僕は自分は人間ではなく労働ロボットなのだと言い聞かせていました。

 

起きて、仕事して、飯食って、排泄して、寝る…だけの毎日。
決められた台詞と決められた動きだけを繰り返す日々。

 

ドラクエの「ここは●●の村だよ!」という台詞しか喋らない村人Aのようで
居ても居なくても問題ない、誰とでも代えが利く存在が僕という人間でした。
(実際、僕が辞めても店は涼しい顔で通常営業でした笑)

 

とはいえ、完全なるロボットになるのは難しいです。
何だかんだ言っても僕らは人間なので感情ってものがあります。

 

夢や矜持を抱いてしまうし、愚痴だってこぼしてしまうものです。

 

僕は起業家の友人にバイトの愚痴をこぼしました。
「辛い、キツい、辞めたい、マジやってらんない、自由になりたい。」

 

彼は僕が話終わる前に、呆れたような顔でこう言いました。

 

「じゃあ辞めりゃいいじゃん。何で嫌なことやってんの?」

 

イラッとしました。

それができりゃ苦労しねぇよ!と絶叫したい気分でした。

 

ただ、どう考えても彼が言うことは正論にしか思えないので
ぐうの音も出ず、ただただ押し黙るしかありませんでした。

 

反論した所で、多分こうなります。

 

仕事辞めたらお金がない → 起業すりゃいいじゃん。

起業なんでできない   → 職場変えればいいじゃん。

簡単には辞められない  → 辞めるって口で言うだけだよ。

辞めたら迷惑かかる   → 辞めた後のことはどうでもよくね?

いや、責任がある    → それって自分の人生より大事なの?

………          → だから辞めりゃいいじゃん。

 

嫌なことから逃げ出せたらどんなに楽なことか。
意志に反することをやらなくていいならどんなに良いか。

 

僕にとってそれは与太話でしたが
起業家の彼は自分がやりたいことだけやって生きていました。

 

彼は毎日クソ忙しく全国を飛び回って仕事していましたが
「忙しくしてるよ」と話す時の彼は誇らしげでした。

 

忙しいことは全然羨ましくありませんが、
僕が日々感じてる忙しさとは質が全然違うように見えました。

 

やりたいことをやってる忙しさは充実するものですが
やりたくないことをやってる忙しさは虚しいものです。

 

彼にはイラッとしましたが、
僕が望み通りの自由な人生を手に入れるためには
彼の言い分を否定してはいけないと思いました。

 

彼が言うことを否定してしまっては
自由なんか永遠に訪れないと感じたのです。

 

 

結局、僕は彼と同じ起業というフィールドを選びました。

紆余曲折ありましたが自由を手にするのに1年もかかりませんでした。

 

それから数年の月日が流れましたが、
ブラック企業、労働環境に関するニュースは日夜お茶の間を賑わしています。

 

・サービス残業強要
・取得できない有給
・パワハラ
・GWなど長期休暇の大行列
・過労死

 

お茶でも啜りながらそれらのニュースを眺めている時、
当時はあれほど身近にあった労働環境の話題が
まるで地球の裏側の天気予報のように自分とは無関係になっていました。

 

そして、いつの間にか僕もこんなことをポツリと呟くようになっていました。

 

「会社を辞めたい?起業すりゃいいじゃん」

 

当時、あれほどムカついた言葉が
サラリと口から出てくるようになったことに驚きです。

 

ただ、もしもタイムマシンで過去に戻って昔の自分に会えるなら
僕は昔の自分に対して、やはりこう言います。

 

「仕事が嫌なら辞めちまえ。起業すりゃいいよ」

 

当時の僕は、仕事を辞めることを恐れていたし
起業なんて異世界の住人が行うものだと思っていました。

 

今だからこそ言えますが、その両方共、認識が間違ってました。
(個人開業なんてPC1つあれば学生でも低リスクで行えることです)

 

 

あくまで個人的な見解ですが、
仕事を辞めることがリスクなわけじゃありません。

雇われて不自由な閉塞感を感じてるなら、それは既にリスクの渦中です。

 

もちろん雇われることに不自由も閉塞感も感じておらず
楽しくて幸せでたまらないなら起業なんかしない方がいいでしょう。

そういう人は現状維持してた方が幸せなはずです。

 

でも仕事よりもやりたいこと、行きたい場所、大切にしたい人がいるなら
雇われてるという状況の維持は人生の満足度を著しく下げます。

 

閉塞感のある日々は何度繰り返しても同じ日々が続くだけです。

 

ただ、時間が経てば老いるし体力は減っていきます。
人生の残り時間は擦り切れていきます。

 

不満足な状況の現状維持は、衰退とイコールなのです。

 

我慢して耐えて雇われ続けた結果、
人生バラ色になったなんて話は聞いたことないですしね。

 

ストレスを我慢するのは、眠いのを我慢するのに似ています。
我慢し続けてもぶっ倒れてしまうだけです。

 

21世紀になってインターネットが発達したことで
現代ではほとんど金銭的リスクなく個人が事業を行えます。

 

ノウハウや戦略もネットで探せばゴロゴロ落ちてます。

 

会社のためじゃなく自分のために生きたってバチは当たらないはずです。