その昔、僕が独立してビジネスをやる前のお話。
仲が良い友人3人と夜中まで語らい合った夜がありました。

 

メンバーの一人は仲間内で『社長の息子』と呼ばれる起業家。
富豪の親を持ち、遊んで暮らせるにも関わらず起業の道を選んだ変わり者。

この記事でも触れました:不労生活は暇過ぎてつまらない??

 

僕ともう一人(A君)は当時独立しておらず、アルバイトをしていた身です。

 

僕達は互いの夢、目的について語り合いました。

 

僕の当時の夢は「自由な起業家になる」ということ。

A君の夢は「肉料理を覚えて自分の店を持ちたい」ということ。

社長の息子の夢は「海外のサブカルチャーを日本で広めたい」ということ。

 

社長の息子はその夢を実現するために英語を学び
外国人とスカイプやメールでやり取りして国外へのパイプを広げていました。

 

一方で僕とA君は、日々アルバイトの奔走してその日暮らししていました。
お互い数年間バイトしてますが、夢に一歩も近づけてるようには思えない状況です。

 

社長の息子は僕達に気を遣い、こう聞きました。

 

「でもさ、そのバイトで身に付くスキルは将来の夢の役に立つんでしょ?」

 

僕とA君は沈黙しました。痛いところを突かれたのです。
しかし、しばらくしてA君が重い口を開きます。

 

「俺はカラオケ屋でバイトしてるから、機械トラブルには強くなったかな」

 

ずいぶん苦しい言い分に、場に不穏な空気が流れます。
機械トラブルに強くなったところで、おそらくA君は肉料理屋にはなれないからです。

社長の息子も空気を察して、話の話題を変えました。

 

僕は沈黙するしかありませんでした。

どう考えても、アルバイトで得られるスキルは
夢の実現に役立つスキルになるとは思えなかったからです。

 

僕はビデオ屋で6年間程アルバイトをしていましたが
その間に身に付けたスキルは『DVDを棚に早く戻す』ことぐらい。

 

DVDを棚に戻すタイムを10秒縮めたからといって、自由になれるでしょうか?
光の速さで動いたところで自由にはなれないでしょう。

 

結局、そのスキルが僕にもたらしたのは50円の時給アップだけでした。

参考記事:昇給して時給50円上がった思い出

 

そして、そのスキルは店を辞めた途端に何の価値もないスキルとなり
僕のその後の生活に豊かさをもたらしてくれることはありませんでした。

 

 

社長の息子は親が起業で大成功している人物です。

 

きっと幼い頃から「お金になるスキルを得よ」と言われてきたのでしょう。
そして夢の実現に繋がらない行動は意味がないと教育されてきたのだと思います。

 

そう考えたとき、僕や彼の現状は必然なのだと思えてなりませんでした。

 

事業を起こして成功し、更なる飛躍に手が届きそうな社長の息子。
自由になりたいと言いながら、時給900円でレジを打っている僕。

 

彼は夢の実現のためだけに行動していて、
僕は夢の実現とは無関係なことに一日の大半を費やしていた。

 

そしてこのままでは僕はバイトを辞めたら再び0からのスタートです。
DVDを早く棚に戻すスキルは、他の仕事にも日常生活にも役立ちませんから。

 

意識を変えない限りは生涯同じ行動を繰り返し
何かを築くことなく0と1を繰り返しながら死んでいくのでしょう。

 

 

「でもさ、そこで得られるスキルは将来の役に立つんでしょ?」
非常に耳が痛くて、今でも忘れられない言葉です。

 

彼のように「今の行動は将来を見据えてるよ!」と
自信満々で即答できるようになりたいと思いました。

 

 

僕は今でも何か行動する時や、自分を客観視したい時は彼の言葉を思い出します。
その場限りのスキルではなく、生涯血肉となるスキルだけ得たい考えるようになりました。

 

気付けば4年以上の時間が経ちましたが、人生は思ったより短いです。
ボーっとしてたらあっという間に時間が過ぎ去っていきます。

 

『夢の実現に必要なこと』『今やるべきこと』だけ行えるようにしたいものですね。

 

 

PS.

ちなみにその後のAくん。
カラオケ屋のバイトを辞めて電気屋で働き始めました。

どないやねん…。